市販の睡眠薬(睡眠改善薬)の効果と副作用とは?病院の処方薬との違い・選び方も解説

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)の効果と副作用とは?病院の処方薬との違い・選び方も解説

「市販の睡眠薬でなるべく効果が強いものを選びたい」
「市販の睡眠薬に副作用はあるの?」

市販の睡眠薬=睡眠改善薬であるため、厳密にいえば睡眠薬は市販されていません

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)は一時的な不眠の症状の改善に効果が期待できますが、早期に耐性がつきやすいことから長期的には服用できません。
※参考:不眠・過眠と概日リズム障害|日本神経治療学会

一方で、病院で処方される睡眠薬は、効果の持続時間成分が異なり、不眠の改善により強力な効果が期待できます。

病院で処方される睡眠薬と市販の睡眠薬の違いを、以下で比較してみました。

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 睡眠薬睡眠改善薬
対象の症状慢性的な不眠症状一時的な不眠症状
効果
不眠症を改善

→一時的に入眠をサポート
副作用ややリスクが高いリスクは低い
価格保険適用でコストが抑えらる保険適用外で自己負担

睡眠薬は、慢性的な不眠の症状改善を期待できます。

不眠の症状を根本的に解決したいという方は、病院で睡眠薬を処方してもらうことをオススメします。

睡眠薬はオンラインで処方してもらうことも可能で、手軽に処方薬を手に入れることができます

オンライン診療のメリット 
診断自宅で簡単にできる
治療継続率の向上
利便性高い
スマホで短時間遠方可
待ち時移動時間・待ち時間なし
忙しい人でも利用しやすい
受け取り
スピード
数日~1週間程度
即日発送も可能

オンライン処方薬は、家から出ずに医師の診断を受け、効果の高い睡眠薬手に入れることができるという大きなメリットがあります。

オンラインクリニックで診断を受けて、より効果的な睡眠薬で、眠りの悩みを改善しましょう。

この記事では、市販の睡眠薬の効果や副作用、選び方を解説します。

病院の処方薬との違いや睡眠の改善を目指す方法も解説しますので、より睡眠改善の効果が期待できる睡眠薬を選びたい人はぜひ参考にしてください。

目次

市販の睡眠薬とは?病院の処方薬との違い・成分・期待できる効果を紹介

市販と処方の睡眠薬の違いを説明する画像

厳密な意味での睡眠薬は医師の処方が必要であり、ドラッグストアなどでは販売されていません。

そのため市販の睡眠薬とは、一般的に睡眠改善薬や漢方薬などを指し、場合によってはサプリメントも含めて紹介されることがあります

市販の睡眠薬について、その他に知っておくべきことは以下のとおりです。

市販の睡眠薬の概要
  • 市販の睡眠薬と病院の処方薬との違いは成分効果の持続性
  • 市販の睡眠薬の効果は一時的な不眠症状の緩和
  • ドラッグストアなどにある市販の睡眠薬の名称はドリエルリポスミンなどがある

市販の睡眠薬は健康な人にでも起こりうる、軽度かつ一時的な不眠症状の改善を目的に服用します。

ここでは、市販の睡眠薬の概要について解説します。

市販の睡眠薬と病院の処方薬との違いは成分と効果の持続性

市販の睡眠薬と病院の処方薬の違いは、以下のような成分と効果の持続性です。

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市販の睡眠薬(睡眠改善薬)病院の処方薬
成分抗ヒスタミン成分
ジフェンヒドラミン塩酸塩など)
・脳に作用する成分
ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系
・ホルモンに作用する成分
オレキシン受容体拮抗薬・メラトニン受容体作動薬
効果の持続性効果が比較的穏やかで、
持続時間も短め
症状に応じて効果が強く、
持続時間も長くなるものがある

抗ヒスタミン成分とは、アレルギー反応や脳の覚醒を引き起こすヒスタミンの働きを抑える成分であり、間接的に眠気を促す作用もあります。

一方で病院の処方薬は、医師による診断をもとに日中の機能改善を目的とし、不眠の症状と原因にあわせた薬剤が選ばれます。

処方薬の種類と対象となる症状
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処方薬の種類主な作用対象となる不眠の症状
脳の神経に
作用するタイプ
ベンゾジアゼピン系
非ベンゾジアゼピン系
神経の興奮を抑え、
眠気を促す
入眠困難、中途覚醒、熟眠障害など
睡眠・覚醒ホルモンに
作用するタイプ
オレキシン受容体拮抗薬
メラトニン受容体作動薬
睡眠と覚醒のリズムを整える早朝覚醒、生活リズムの乱れによる不眠など

参考:睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドラインー出⼝を⾒据えた不眠医療マニュアルー|日本睡眠学会

不眠の状態に合わせて適切な選択を行い、必要に応じて医療機関に相談することが、より良い睡眠のためにも重要となります。

市販の睡眠薬の効果は一時的な不眠症状の緩和

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)は、抗ヒスタミン成分の眠くなる副作用によって、一時的な不眠症状の緩和に役立てられます。

一時的な不眠症状とは、以下のような状態です。

一時的な不眠症状とは
  • 生活リズムの乱れによる寝つきの悪さ
  • まれに朝早く目覚めてしまう
  • 引越しや出張など、環境の変化によって眠りが浅くなる

市販の睡眠薬を適切に使用することで、上記のような一時的な不眠症状をやわらげ、自然な睡眠リズムを取り戻す手助けとなる場合があります。

ただし、市販の睡眠薬は2~3日程度の一時的な服用が前提なため、連続した長期間の服用は推奨されていません。

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)を服用する場合には、心身が健康な状態での一時的な不眠の緩和に役立てるようにしましょう。

ドラッグストアなどにある市販の睡眠薬の名称はドリエルやリポスミンなどがある

ドラッグストアやインターネット通販などで購入できる市販の睡眠薬(睡眠改善薬)で代表的なものを紹介します。

上記の市販の睡眠薬(睡眠改善薬)の有効成分はすべて抗ヒスタミン成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩50mgです。

ただし、形状や価格、パッケージデザインなどに違いがあります。

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)購入する際は服用しやすさや価格帯を基準に、自分に合った製品を選びましょう。

市販の睡眠薬の選び方は?不眠の原因・成分・形状などがある

市販の睡眠薬は、睡眠改善薬以外にも漢方薬なども含まれる場合があります。

以下のような選び方を知っておくと、自分にあった市販の睡眠薬を選びやすくなるでしょう。

市販の睡眠薬の選び方
  • 一時的な不眠体質的な問題なのかで適する種類が異なる
  • 漢方薬ハーブ系成分のものは長期的に服用しやすい
  • 服用しやすい形状で選ぶ

ここでは市販の睡眠薬の選び方を解説します。

一時的な不眠か体質的な問題なのかで適する種類が異なる

市販の睡眠薬を選ぶ際には、一時的な不眠か、体質的・慢性的なものなのかを見極めましょう。

不眠の症状ごとに効果が期待できる睡眠薬の種類は、以下のとおりです。

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効果が期待できる睡眠薬の種類症状の具体例
一時的な不眠市販の睡眠改善薬・生活リズムの乱れによる寝つきの悪さ
・環境変化による一時的な中途覚醒
体質的な不眠・漢方薬
・医療機関の処方薬
・昔から眠りが浅い
・ストレスに弱く寝つきが悪くなりやすい
慢性的な不眠医療機関の処方薬・1か月以上続く寝つきの悪さ
・夜中に何度も目覚める
・早朝覚醒などが頻繁に起こる

体質的な不眠とは、神経質でストレスを受けやすいなどの体質が影響しているケースです。

その場合、体質や体調に合わせた漢方薬の継続的な服用によって改善が期待できる場合があります。

漢方薬の種類
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漢方薬の種類対象症状
酸棗仁湯心身の疲れ、不安による不眠
加味帰脾湯精神不安、貧血、体力低下、更年期障害
柴胡加竜骨牡蛎湯不安やストレスによる不眠、動悸
半夏厚朴湯気分のふさぎ、のどの違和感、不安神経症
加味逍遥散冷え症、肩こり、疲れやすさ、月経不順、更年期障害に伴う不眠
抑肝散イライラ、神経過敏

漢方薬は心身のバランスを整えながら、自然な眠りを促すことを目的にしています。

ただし、漢方薬は体質(証)に合わせて選ぶ必要があり、自己判断が難しい場合に注意が必要です。

選択に迷ったときは、医師に相談しましょう。

漢方薬やハーブ系成分のものは長期的に服用しやすい

漢方薬やハーブ系成分の特徴は、副作用が比較的少なく、体質改善を目指しながら自然な眠りを促す点にあります。

長期的に穏やかに効果を発揮することが期待され、体調に合わせて続けやすいことがメリットです。

代表的なハーブ系成分には、次のようなものがあります。

ハーブ系成分期待できる効果
セイヨウカノコソウ神経の興奮を抑える
カモミール緊張を和らげる
ラベンダーストレス緩和や自律神経のバランスを整える

上記のハーブ成分は、サプリメントやお茶などでも取り入れられるため、日常生活で無理なく取り入れることができます。

ただし、体質によってはごくまれにアレルギー反応が出る場合もあるため、心配がある場合は服用前に成分表示の確認や医師への相談を行いましょう。

服用しやすい形状で選ぶ

市販の睡眠薬は、錠剤タイプやカプセルタイプを中心にさまざまな形状で販売されています。

コスト重視なら錠剤が適する傾向にありますが、飲み込みやすさなどのこだわりがある場合にはカプセルタイプやドリンクタイプを選びましょう。

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特徴向いている人
錠剤タイプ・携帯しやすい
・服用量の管理が簡単
・価格が安価な場合が多い
コストを抑えたい人
カプセル
タイプ
・飲み込みやすい設計が多い
・苦みやにおいを感じにくい
錠剤が苦手な人
ドリンク
タイプ
・水なしで服用できる
・リラックスタイムに適している
水なしで服用したい人

代表的なドリンクタイプの市販の睡眠改善薬には、アンミナイトが挙げられます。

ドリンクタイプの睡眠改善薬は穏やかな味わいが多い傾向にあるため、リラックスドリンクを楽しむような感覚で服用することが可能です。

市販の睡眠薬を使用するときの注意点は?飲み合わせや服用期間などがある

市販の睡眠薬を使用するときの注意点は、飲み合わせや服用期間などが挙げられます。

市販の睡眠薬を使用するときの注意点
  • お酒や他の薬との併用に注意する
  • 睡眠改善薬は長期間服用しない
  • 車両の運転などの前には服用しない
  • 妊娠中・授乳中の使用は原則禁止
  • 市販の睡眠薬で効果を感じない場合は医師に相談する

ここでは、市販の睡眠薬を使用するときの注意点をそれぞれ解説します。

お酒や他の薬との併用に注意する

市販の睡眠改善薬を服用する際には、飲酒を控えるとともに他に服用する薬があれば飲み合わせを必ず確認しましょう。

睡眠改善薬とアルコールを同時に摂取すると、中枢神経への抑制作用が過剰に高まり、以下のようなリスクが生じやすくなるためです。

睡眠薬とアルコールの併用のリスク
  • 強い眠気
  • ふらつき
  • 呼吸抑制
  • 翌朝まで眠気が残る

また、市販の睡眠改善薬の有効成分である抗ヒスタミン成分は、風邪薬やアレルギー薬などの他の薬にも含まれていることがあります。

そのため他の薬と市販の睡眠改善薬の併用によって、過剰な眠気や口の渇き、便秘などの副作用が現れるリスクにも注意が必要です。

睡眠改善薬は長期間服用しない

市販の睡眠改善薬は、数日から1週間程度の短期使用を目安に服用する必要があります。

抗ヒスタミン成分を含む睡眠改善薬を長期的に服用すると、以下のようなリスクがあるためです。

睡眠改善薬を長期的に服用するリスク
  • 連続使用によって耐性の形成が生じやすくなる
  • 副作用のリスクが高まる
  • 根本的な不眠の原因が隠れたまま放置される可能性がある

市販の睡眠改善薬は短期間で代謝されることが一般的ですが、連続使用によって体内に薬が残留しやすくなります。

これにより、眠気の持ち越しや口渇、頭の重さなどの副作用が現れやすくなることに注意が必要です。

また、耐性の形成や副作用が生じない場合でも不眠の根本的な原因が放置されることもリスクとなります。

市販の睡眠改善薬を服用しても不眠が解消されない場合には、医師へ相談することも大切です。

車両の運転などの前には服用しない

睡眠改善薬を服用した後は、車両の運転や機械の操作といった危険を伴う作業を行ってはいけません

睡眠改善薬に含まれる抗ヒスタミン成分の脳の中枢神経を抑制する作用により、以下のような影響が起きる場合があるためです。

睡眠改善薬で起こりうる影響
  • 反応速度の低下
  • 判断力の低下
  • 不意の眠気による注意力散漫

これらの影響により、運転中の事故や、作業中の重大なミスにつながるおそれがあります。

眠気やだるさが翌朝まで残ることもあるため、十分な睡眠時間が確保できない場合や、翌日に重要な予定や長時間の運転が控えている場合は、服用を控えたほうがよいでしょう。

妊娠中・授乳中の使用は原則禁止

睡眠改善薬は、妊娠中や授乳中には原則として使用が推奨されていません。

睡眠改善薬に含まれる抗ヒスタミン成分は、胎児に与える影響が解明されていないため、妊娠初期には特に注意が必要です。

胎児の発育に予期しない影響を及ぼす可能性があるため、安易な服用は避けましょう。

また、授乳中に服用した場合、成分が母乳を通じて乳児に移行し、眠気や呼吸抑制などの副作用を引き起こすリスクがあります。

このようなリスクを回避するためにも、妊娠中または授乳中に不眠症状が現れた場合は、自己判断で市販薬を使用せず、必ず医師に相談することが重要です。

市販の睡眠薬で効果を感じない場合は医師に相談する

市販の睡眠薬で効果が不十分な場合、以下のような背景が可能性として挙げられます。

市販の睡眠薬で効果を感じない場合
  • うつ病や不安障害などの身体的疾患である
  • 市販の睡眠薬が合っていない

これらの場合、市販薬の継続使用では根本的な解決につながりません。

特に対処が必要な疾患の場合、治療が遅れることで症状を悪化させるリスクもあります。

また、体質に合わない薬を自己判断で使い続けると、副作用のリスクが高まったり、睡眠リズムがさらに乱れる可能性もあるでしょう。

このような場合には自己対応を続けるのではなく、医師に相談することが重要です。

市販の睡眠薬を使わずに睡眠改善を目指す方法は?生活リズムの改善や必要な睡眠時間の把握など

市販の睡眠薬を使わずに睡眠改善を目指す方法には、生活リズムの改善や必要な睡眠時間の把握などが挙げられます。

睡眠改善を目指す方法
  • 生活リズムを一定に保つ
  • 自分に必要な睡眠時間を把握する
  • 日中に適度な運動をする
  • 夕方以降のカフェイン摂取を控える

上記の方法を実践することで、市販の睡眠薬を服用する場合にも効果が期待できる状態をより目指しやすくなるでしょう。

ここでは、市販の睡眠薬を使わずに睡眠改善を目指す方法を解説します。

生活リズムを一定に保つ

昼夜のリズムをコントロールする体内時計の乱れによって、寝つきにくさや中途覚醒などが生じやすくなります。

睡眠の質を高めるためには、以下のような方法で生活リズムを一定に保つことが重要です。

生活リズムを一定に保ちやすくする方法
  • 毎日同じ時間に起床・就寝する
  • 起床後に日光を浴びる
  • 寝る前の強い光を避ける

起床時間を一定に保つことは、体内時計をリセットし、睡眠リズムを安定させるうえで効果的です。

また、夜の寝つきが悪い場合には、朝の光を浴び、寝る前にスマートフォンやパソコンなどの強い光を避けることも自然な眠気を促す助けになります。

生活リズムが整うことで、薬に頼らずとも睡眠を改善できる可能性があるため、無理のない範囲から取り組んでみましょう。

自分に必要な睡眠時間を把握する

必要な睡眠時間は、人それぞれ異なります。

自分に必要な睡眠時間を把握により、生活リズムを整える指標を逆算的に把握することが可能です。

必要な睡眠時間を把握するには、自然に目覚めるまで眠る日を続ける方法徐々に体内時計を調整する方法があります。

自然に目覚めるまで眠る日を続ける方法
  • 3~4日間、眠れるだけ眠る
  • 眠れるだけ眠った期間の就寝時間と起床時間を記録する
  • 3~4日間目あたりから眠ろうとしても自然に目覚める
  • この時点の睡眠時間が自分に必要な睡眠時間
徐々に体内時計を調整する方法
  • まずは休日も同じ就寝・起床時刻で過ごす
  • 眠れるだけ眠った期間の就寝時間と起床時間を記録する
  • 自然に目覚ましなしで起きられるタイミングが訪れる
  • この時点の睡眠時間が自分に必要な睡眠時間

十分な睡眠が取れていると、目覚ましのアラームが鳴る前に自然と目覚めるようになります。

自然と目覚める理由は、人間の身体が必要な分だけ眠る仕組みを備えるためです。

自分に必要な睡眠時間を把握し、生活リズムを整えることでより健康的に眠りやすくなります。

日中に適度な運動をする

適度な運動は自律神経のバランスを整えられるため、夜間の自然な眠気を促す効果が期待できます。

ウォーキングやストレッチ、軽いジョギングなど、無理なく続けられる有酸素運動を取り入れることが効果的です。

適度な運動を習慣づける際には、以下のポイントを意識しましょう。

適度な運動を習慣づけるポイント
  • 無理のない範囲で行う
  • 心地よい疲労感を得ることを目標にする
  • 日常で体を動かす習慣を意識する

運動によって体温が上昇し、その後緩やかに低下する過程は、自然な入眠を促すリズムにもつながります。

日中の活動量を適切に保つことで、夜の睡眠も深まりやすくなり、翌日の目覚めもすっきり感じられるようになるでしょう。

ただし強度の高すぎる運動や、就寝直前の激しい運動は逆に交感神経を刺激し、寝つきを悪くする可能性があるため注意が必要です。

無理のない範囲で、自分に合った運動習慣を取り入れましょう。

夕方以降のカフェイン摂取を控える

就寝前4時間程度※ は、コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどのカフェイン飲料の摂取を控えましょう。(参考:不 眠 症|日本臨床内科医会

一般的に、カフェインの作用は摂取後4~6時間ほど持続するとされていますが、人によってはより長く影響が残る場合があります。

カフェイン飲料を避ける場合、以下のようなノンカフェイン飲料で代替する方法が効果的です。

ハーブティー
(カモミールティーやラベンダーティーなど)
精神を落ち着かせる作用が期待できる
ホットミルクトリプトファンで自然な眠気をサポート
麦茶体を冷やしすぎず、就寝前でも飲みやすい

トリプトファンとは、メラトニンなど睡眠に関わるホルモンの材料となる成分で、スムーズな入眠のサポートに必要です。

よって、トリプトファンが含まれるホットミルクによって、自然な眠気を引き出すサポートが期待できる場合があります。

また、麦茶はノンカフェインで風味にも刺激が少なく、就寝前でもリラックスして飲むことが可能です。

就寝前の飲み物をノンカフェイン飲料に置き換えることで、カフェイン飲料による刺激を避けられます。

市販の睡眠薬に興味がある人向けのよくある質問

市販の睡眠薬に興味がある人向けのよくある質問は、以下のとおりです。

市販の睡眠薬に興味がある人向けのよくある質問
  • 液体タイプの市販の睡眠薬は強いですか?
  • 病院で睡眠薬を処方してもらうにはどう相談すればいいですか?
  • 朝までぐっすり眠れる薬は市販にありますか?
  • 市販の睡眠薬で効果の強い薬は買える?

ここからは、市販の睡眠薬に興味がある人向けのよくある質問についてそれぞれ解説します。

液体タイプの市販の睡眠薬は強いですか?

液体タイプが特別に効果が強いわけではありません。

液体タイプの市販の睡眠改善薬に含まれる主な有効成分は、錠剤やカプセルタイプと同じ抗ヒスタミン成分が中心です。

成分や含有量が同じなため、作用の強さに大きな違いはありません

ただし、液体タイプは体に吸収されるスピードが比較的早いことから、効き始めるまでの時間が短いと感じる場合があります。

一方で、錠剤よりも味を感じやすいことから飲みやすさで好みが分かれることもあるため、苦手な味ではないかの確認が重要です。

病院で睡眠薬を処方してもらうにはどう相談すればいいですか?

睡眠に関する悩みを、率直に医師へ伝えましょう

診察の際には、以下のような情報を医師に共有するとスムーズです。

具体的な症状寝つきに時間がかかる・夜中に何度も目が覚めるなど
頻度や時期いつ頃から続いているか・どのくらい頻度があるかなど
生活への支障日中の眠気や集中力の低下など

上記のような情報は単一の不眠症かどうかを判断して治療するためにも重要です。

高血圧や糖尿病の場合も間接的に不眠の症状がでる可能性があり、その場合にはケースに応じた治療をする必要があります。

また、市販の睡眠薬をすでに使用している場合は、名称や服用期間、効果の有無についても伝えましょう。

睡眠薬の処方は必要性を判断したうえで行われるため、悩んでいる症状を医師に伝えることが大切です。

朝までぐっすり眠れる薬は市販にありますか?

市販の睡眠改善薬は、効果の持続時間はおおよそ4~6時間程度とされています。

そのため、服用によって朝までぐっすり眠れることを保証するわけではありません。

また、不眠の原因によっても市販の睡眠改善薬の効果の感じ方に個人差があります。

朝まで眠れない場合には、以下のような環境面や生活習慣の見直しも重要なポイントです。

環境面や生活習慣の見直しポイント
  • 寝る直前の食事は控える
  • 就寝前にリラックスタイムをつくる
  • 寝室の温度・湿度・明るさ・音を快適に保つ

眠る直前に食事をとると、胃腸が働き続けてしまい、体が休まりにくくなります。

できれば寝る2〜3時間前までに食事を済ませましょう。

また、快適な室温(夏は26〜28℃、冬は18〜22℃程度)、適度な湿度(50〜60%)、暗さと静かさを保つことが、深い睡眠をサポートします。

市販の睡眠薬で効果の強い薬は買える?

市販薬でより強く効くものを選びたい場合は、ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mgが配合されているかどうかなどを確認することが重要です。

以下の比較表では、代表的な市販の睡眠改善薬と対象の不眠タイプなどから相性を確認できます。

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商品名剤形有効成分対象の不眠タイプ
ドリエル錠剤
※EXはカプセル
ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg・眠りが浅い
・寝つきの悪さ
リポスミン錠剤ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg・眠りが浅い
・寝つきの悪さ
ネオデイ錠剤ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg・眠りが浅い
・寝つきの悪さ
ハイヤスミンA錠剤ジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg・眠りが浅い
・寝つきの悪さ
アンミナイトドリンクジフェンヒドラミン塩酸塩 50mg・眠りが浅い
・寝つきの悪さ

有効成分のジフェンヒドラミン塩酸塩によって、服用後30分~1時間で眠気が現れやすく、4~6時間程度効果が持続するとされています。

翌朝まで眠気が残るなどの副作用のリスクを低減するには、用法・用量を守って使用することが大切です。

効果の強い市販の睡眠改善薬を求める場合には、有効成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されているかどうかと錠形などから飲みやすさも確認しましょう。

まとめ:市販の睡眠薬は一時的な不眠の緩和に利用しよう

市販の睡眠薬は、一時的な不眠の症状をやわらげるために使用されます。

一時的な不眠症状とは
  • 生活リズムの乱れによる寝つきの悪さ
  • まれに朝早く目覚めてしまう
  • 引越しや出張など、環境の変化によって眠りが浅くなる

市販の睡眠薬で効果を期待するには、睡眠改善薬や漢方薬などを自分にあわせて選びましょう。

睡眠改善薬を使用する場合、不眠の原因・成分・形状などが自分にあっているかどうかで選ぶことも大切です。

市販の睡眠薬は以下のような生活習慣の見直しとあわせて行うことで、さらに睡眠改善を期待することができます。

睡眠改善を目指す方法
  • 生活リズムを一定に保つ
  • 自分に必要な睡眠時間を把握する
  • 日中に適度な運動をする
  • 夕方以降のカフェイン摂取を控える

また、市販の睡眠薬で十分な効果が得られない場合や、不眠が長期にわたる場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

目次