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コロナ感染の後に咳が続く(2)

新型コロナウイルス感染のあと咳が長引く方の受診が増えています。
もともと持病として持っていた喘息が悪化したり
新型コロナウイルス感染がきっかけで喘息を発症している方が多いようです。

ほとんどの方はステロイドの吸入薬で改善します。
ただ新型コロナウイルス感染後の咳症状は長引きやすい印象です。

当院ではこれまで新型コロナウイルス感染後、
咳症状が残る患者さんを300人ほど診察いたしました(2023年1月現在)。

7割ほどの患者さんは吸入ステロイド+気管支拡張薬(β刺激薬)
が配合された吸入薬で改善しますが、3割ほどの方は別の
気管支拡張剤(抗コリン薬)の併用が必要でした。

この抗コリン薬が新型コロナウイルス感染後の咳(喘息・咳喘息)
に効果がある印象を持っています。
これまで国内外の研究で、抗コリン薬は咳症状の緩和や
ウイルス感染後の喘息の予防、悪化に有効であることが示されています。

コロナウイルス感染は良くなっているのに
咳が続く、息苦しさが残る。

以下の項目のうち一つでも当てはまれば喘息や咳喘息を
発症している可能性があります。

お困りの際は医療機関にご相談ください。
(外来受診は隔離解除後可能になります。
オンライン診療はその限りではありません)。

☑咳が朝や夜に多い
☑痰が少ない咳
☑鼻炎や花粉症、アトピー性皮膚炎、小児喘息の既往がある
☑季節の変わり目、かぜの後せきが長引くことがある